アーカイブ 「イベントのご案内」

2009年 11月 26日

まもりはぐくむ水源の森シンポジウム

カテゴリー イベントのご案内

下記シンポジウムは、満員御礼となったそうです。
ありがとうございました。(12/4)

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このところ告知ばかりで恐縮です。
来月、福岡市で行われるシンポジウムに出演します。
基調講演は、あの養老孟司先生です。
そして、パネルディスカッションのパネリストには、
減農薬農法の開拓者であり、思想家
「農と自然の研究所」の宇根豊先生、
コーディネーターに、
食卓の向こう側」の佐藤弘氏と、
すごい方ばかりです。
また、九州大学の朝廣先生は自ら山に入り、
数多くの森づくりプロジェクトを立ち上げています。
こんな方々の中で一体どうなることやら…(笑)
お時間の許す方はぜひご参加くださいませ。
なお、参加費は無料ですが、事前の申し込みが必要のようです。
(残席が少ないようです。お早めに!)
 
*****************************************
まもりはぐくむ水源の森シンポジウム
    DoAction2009」
●間に合うために今から、今こそ。
―できることいっぱい。やれることたくさん―
 
◇とき 12月13日(日)会場:午後1時 開演:午後1時半より
 
◇ところ エルガーラホール(福岡市中央区天神)
 
◇【特別講演】
 養老孟司氏(東京大学名誉教授)
 演題「森は水土里(みどり)のともだち」
 
 【パネルディスカッション】
 ◆パネリスト
 宇根豊氏(農と自然の研究所代表理事)
 杉岡世邦氏(木挽棟梁)
 朝廣和夫氏(九州大学芸術工学研究院環境・遺産デザイン部門准教授)
 ◆コーディネーター
 佐藤弘(西日本新聞社編集委員)
 
◇定 員 600人 ※参加無料
 
◇申し込み 
 はがきに郵便番号、住所、氏名、年齢、職業、電話番号を記入し、
 〒810-0001、福岡市中央区天神1の4の1、西日本新聞会館15階、
 西新広福岡内「水源の森シンポジウム」係へ。応募多数の場合は抽選。
 問い合わせは同係=092(711)5025
 
 ※応募の個人情報は本事業の運営のみに使用

 【主催】水土里ネット福岡(福岡県土地改良事業団体連合会)、西日本新聞社

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2009年 10月 20日

再生民家で阿蘇の味覚を堪能

カテゴリー イベントのご案内

本日は、九州民家塾のご案内です。
今回は再生民家の見学会で11月1日(日)の開催です。
建築は古民家蘇生工房の柳本氏、木材は私が担当しました。
締切まで1週間ほどありますが、受け入れ人数に限りがあるため、
あと数名で申し込みを締め切るようです。
阿蘇の雄大な景色、そして秋の味覚を楽しみましょう。
 
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- ご案内 -

 めっきり秋めいてきました。お元気でお過ごしでしょうか。
民家塾のご案内です。
 
第九期九州民家塾  
「再生民家で阿蘇の味覚を堪能」
 
 「W邸」は施主のW氏が退職後、
阿蘇盆地の真ん中にある奥様の実家を、
友人知人が集まることの出来るセカンドハウスとして再生しました。
 再生前の状態は、長年人が住んでいないため、
地震で大きく傾き、柱の根本が腐り、床が抜け、
北側は壁が崩れ殆ど柱だけ・・・という状態でした。
再生工事は基本の柱、梁だけを残して構造的な補強を行い、
来客が多いため開放的な広い空間を確保しました。
山間部でもあるため薪ストーブ、土間への蓄熱により冬の寒さ対策も行っています。
 今回の民家塾では、施主のW氏、柳本氏のお話と見学の後、
再生民家のホールや庭先で阿蘇の味覚が詰まった特製昼食を頂きます。
その後、近くの日本三大楼門で有名な阿蘇神社や
国造速瓶玉命お手植えの杉のある国造神社などを見学します。
皆様のご参加を待っております。
  
   
【日時】2009年11月1日(日)10:00~
【場所】熊本県阿蘇市一宮町
案内人:柳本隆彦プロフィール、http://www.kominka-y.com
古民家蘇生工房、JMRA九州・沖縄地区運営委員。
九州各地で数多くの民家を再生
  
【集合場所】阿蘇神社駐車場
【集合時間】 10時
【参加費】会員2500円、会員外3000円(昼食代、資料込)
【申込締切】10月27日(火)
【スケジュール】10:00~  集合:阿蘇神社駐車場
10:30~  再生民家見学
12:00~  特製民家弁当  
13:30~  阿蘇神社見学
15:00~  国造神社見学
16:00    解散
 
【主催】特定非営利活動法人日本民家再生協会(JMRA)九州・沖縄地区事務局
【参加申込先】(FAXにてお願いします)
特定非営利活動法人日本民家再生協会(JMRA)九州・沖縄地区事務局
FAX 092-725-8240(担当者名:城戸)

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2009年 8月 20日

これからも木の家はつくりつづけられるのか?

カテゴリー イベントのご案内

来月の9月18日(金)19:00より、福岡市舞鶴の「あいれふ」にて
林材ライター赤堀楠雄さんの講演会を開催します。
赤堀さんの記事は、↓こんなところで読めます。

●職人がつくる木の家ネット「赤堀楠雄の林材レポート」
http://kino-ie.net/index/akahori

●中日環境NET(中日新聞)
http://eco.chunichi.co.jp/column/column02/2009/06/post-2.html#000040

●私の森.JP
http://watashinomori.jp/knowledge/message_03.html

  
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九州民家フォーラム2009
「これからも木の家はつくりつづけられるのか?」
日本中の山林を歩きつづける林材ジャーナリスト
赤堀楠雄が語る「日本の森林と木材の現状」
***************************************
 環境問題が共通認識となり、住宅の長寿命化が
家づくりにおける中心的なテーマとなってきました。
長年風雪に耐えてきた木組みの民家が今、注目を集めています。
 ここで素朴な疑問が浮かびます。
「長寿命住宅に使えるような優良な木材は、 これからも手に入り続けるのだろうか?」
これはもっとも根源的な課題であると思います。
日本の森林は果たして、増えているのでしょうか?減っているのでしょうか?
また、木こりから大工さんまで、木に携わる人々の生業は継続可能なのでしょうか?
 日本中の山林や木の建築現場を歩き、森や木に携わる人々を追い続ける人がいます。
林材ジャーナリスト赤堀楠雄さんです。
今回は、これまで氏が見てこられた日本の森林と木材の現状を語って頂きます。
そして皆さんと一緒に、これから森や木とどのように関わってゆけばよいのか、
考えてみたいと思います。
「木を見て森を見る」ことを願って。。。
 
講師:赤堀楠雄氏 プロフィール
1963年生まれ、東京都出身。
大学卒業後10年余、林業・木材業界新聞社を経て
99年より林業・木材分野の専門のフリー・ライターとしての活動。
全国の森や林業地に赴き、常に当事者の立場を深く理解しようとする
真摯な姿勢と確かな取材視点には定評がある。
オフには東京・奥多摩の森や東信州の農村で、
山仕事や農作業の基本を勉強中とのこと。
著書に「図解入門 よくわかる最新木材のきほんと用途」
(秀和システム)がある。
 
日時:平成21年9月18日(金)18:30開場 19:00開演
 
場所:あいれふ 講堂 (福岡市中央区舞鶴2丁目5番1号)
 
会費:1,000円
 
問合せ先:NPO日本民家再生協会 九州沖縄地区委員会
      福岡市大手門3-7-13 エステート芳賀2階
       FAX : 092-725-8240 (城戸まで) 
       Email:sub.box-caracara@crest.ocn.ne.jp
    (お名前、人数、連絡先を明記の上お申し込み下さい。)
 
主催:NPO日本民家再生協会 九州沖縄地区委員会

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2009年 8月 19日

日田杉のルーツ「宮園津江神社」

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(宮園神社にて) 

すっかり久方ぶりの更新となりました。
この間いろんな出来事がありました。そしてたくさんの出会いもありました。
本当に充実しています。心より感謝します!^^
さて本日は、すでに10日前となってしまいましたが、
「日田杉の原点」を訪ねた旅をご紹介しようと思います。

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8月9日午前中、日田市(旧上津江村)の山林を訪ねました。
ここには樹齢70年ほどの展示林があります。
数多くの杉の品種が植えられ、成長の違いなどが観察できるようになっています。
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その後、すぐ近くにある100年を超えた美林を見学しました。
この杉は、奈良の吉野杉の苗木を移入してあります。
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(何か聞こえますか~?^^)
 
昼食は、お楽しみの「つゆ草」にて!
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この日だけの特製ランチ。愛子さん手製のお料理はいつ食べても美味っ!でした。^^
ホントに感動します。ごちそうさまでした~!!
 
そして午後は、この日のメインである宮園神社を訪ねました。
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縁起を少し・・・
津江神社は、老松大明神社を主柱神とし、天神七代、地神五代が祀られています。
当柱の創立は治安3年(1023年)、日隈四郎藤原信弘により宮原に創建され、
その後仁安3年(1168年)に現在地の宮園に遷宮されます。
樹齢300年を超える挿し木植林による杉林は、日田杉のルーツである、と言われます。
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(↑↓多くの方が氣をチャージされていました。^^ 下の写真は人が米粒のようですね、笑)
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つづいて九州最古の庭、伝来寺庭園へ。
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伝来寺は延元3年(1338年)、長谷部信雄が大智禅師を迎えて開いたのだそうで。。。
 
最後に、日田市旧大山町にある国指定重要文化財民家「矢羽田家住宅」を訪ねました。
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筑後川流域特有の杉皮葺き屋根、九州にしか見られない分棟型の民家が特徴。
杉皮の屋根の後ろには、なだらかな杉山が・・・(笑)

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こんな杉一色の一日でした。みなさんお疲れだったかも・・・と心配でしたが、
参加者からいただいたメールに
「杉の精気をいただいたせいか、帰宅しても、いつもの倦怠感に襲われずに済みました。」
の一言があり安心しました。
それにしても、この記事を振り返りながら思います。。。
 
写真、、、「緑」ばっかですよねぇ~^^

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2009年 7月 30日

杉の品種と適材適所

ヤブクグリ、ウラセバル、ヒノデ、メアサ、アヤスギ、ホンスギ、モトエスギ・・・
 
馴染みのない言葉でしょうが、これらは日田地方でよく耳にする杉の品種の名前です。
杉(Cryptomeria japonica)は分類上、一属一種と言われますが、
九州の杉だけでも栽培品種で言うと100もの名前があるということは以外に知られていません。
 
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(宮島寛・著「九州のスギとヒノキ」より)
  
百を数える名前の中には、地域によって呼び名が変化することもあります。
そんな異名同種であったり、それとは逆の同名異種であったりと、分類するのも至難の業のようで。
未だ品種の分類が確定されているわけではありません。
それでも、通直であったり曲がっていたり、強度や含水率など、
品種によって同じ傾向があることは、まず間違いありません。
「氏より育ち」ではなく「育ちより氏」である、と言えると思います。
 
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(宮島寛・著「九州のスギとヒノキ」より)
  
さて、この品種による品質の差ですが、11年ほど前私は、
後の方向性に影響を与えたある貴重な体験をいたしました。
それはまだ私がこの世界に飛び込んで間もない頃のことでした。
当時私は、杉の赤身の強度は白身より高いのではないか、という仮説を立てていました。
そこで、福岡県森林林業技術センターに杉の桁材を百数十本持ち込み、
センターの研究者の方々の協力を得て、強度の検証を行いました。
 
一本一本重さを量り、木口(年輪部)を金槌で叩き、音の周波数を採取します。
これにより、木材の強度=ヤング係数の推定値が計測できるわけです。
残念ながら、強度において赤身が強いとは言えませんでした。
ところがこのとき、思わぬ収穫を得ることになりました。
それは、同じ九州の杉なのに、強度の差が、
ピンとキリでは3~4倍もあるという事実でした。これには衝撃を受けました。
品質の差があるということは分かっていたけれども、
数値にそれだけの開きがあるなんて、思ってもみませんでしたから。
 
そして同時に、面白いことに気づきました。
それは、先代・先々代から教わった、「この木は硬い、この木は柔らかい」、
といった「木の見立て」は正確である、ということでした。
さらに、この硬い木、柔らかい木の差が、
品種の違いと年輪幅に関係していることを感覚で掴むことができました。
 
それからというもの、私は
年輪を見ただけで品種を見分けられるようになりたい、と思うようになりました。
すると面白いものです。徐々にではありますが、
剛性が高く硬くて強い品種(a)、
多少柔らかいがしなって折れにくい曲げ強度の高い品種(b)、
柔らかくてサクサクしているが、曲がったりねじれたりしない品種(c)、
などの特性がわかるようになってきました。
ちなみにa)は柱や桁・梁といった構造材に、b)は桁・梁などの横架材に、
c)は板材や下地材、節が少ないものは建具に、などといった用途が考えられます。
同じ山に多くの品種の杉が植えられていたりもしますが、
例えば家を一軒建てる場合、最小の面積を伐採するだけで、a~cといった
様々な用途の木材が採れると考えれば、合理的と言えるのかもしれません。
 
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ここで皆さんに一つ質問をしたいと思います。
北部九州では、ひとつながりの山に杉といっても多様な品種が植えられています。
この事実は、どのように捉えられているとお思いでしょうか?
 
今のところ、この杉の品種によるバラつきは、大きな欠点であると見なされています。
大量生産、安定供給、品質均等を図るには素材の均一化が効率的ですから、
弱い物、品質の劣る物に基準を合わせることになってしまいます。
その結果、良いモノの価値が付加されなくなる、ということが起こるのです。
 
外材8割、国産材2割、という木材の自給率的観点からすれば、
林業コストを削減し、木材加工を合理化させる、という論理になります。
リアリティを持って考えるならば、これは正論です。
国際競争力を考える時、国産木材の利用を促進するためには
確かに避けて通れない考え方であると思います。
しかしながら、手塩にかけて育てられた良い木材は、
もっとそれなりに評価されてもよいではないか、と感じます。
でも残念ながら、それらの行き先は、年々狭まっているような気がしてなりません。
 
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本来、良い物というのはどこに使われるのが望ましいと思われますか?
私は、樹齢以上に「材齢」を重ねられる建築物に使用するのが良いのではないかと考えています。
そして、できるならばぜひとも、伝統的な木組みの建築物に使用してほしい、と願います。
 
伝統的な建築物の魅力は、なんと言ってもその美しさにありますが、
美を構成する要素に、木のクセを活かした木組みを欠くことはできません。 
伝統的な建物づくりは、木のバラつき・欠点はすべてクセであり特性であると見なします。
これこそ、「適材適所」と言えるのではないでしょうか。
  
8月9日(日)の九州民家塾では、山を散策し氣をチャージしながら(笑)、
そんな先人たちの考え方や工夫などを、私が気づいた範囲内でお伝えできればいいな、とも思っています。
幸い、日田市上津江には多品種の杉が植えられた試験林(50年生くらい)があります。
また近くには、吉野から苗木を移入した美しい杉の人工林(100年生超)もあります。
 
なにかとお忙しい時期にて恐縮ですが、ご興味のある方はぜひご参加くださいませ。^^

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2009年 7月 29日

日田杉の原点を訪ねて。

今日は、来月予定されている「九州民家塾」のご案内です。
僭越ながら今回は私が案内人を務めさせていただきます。
次回記事では、山を散策し何を見ようと考えているのか、
もう少し詳しく書いてみたいと思います。^^
 
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九州民家塾第9期第2講
「日田杉やったら、中津江に行かなわからん」
 
日本三大河川の一つ筑後川は、阿蘇と九重の山々を源とし、
有明海へと流れる143kmもの流程を持ちます。
水源へと遡ると、深い山々が幾重にも連なり、杉や檜の人工林が広がっています。
ところがこれらの景色、それほど古いものではないようです。
1700年代の大分県地方の史料業書などの記録には、
天然の雑木林、小松山、柴山、竹藪が殆どであったと書かれています。
 
筑後川の上流域に位置する日田林業は、日本三大林業地にも数えられますが、
一体いつ頃から、そしてどこから始まったのでしょうか。
 
日田地方に初めて杉が植えられたのは、いまから約518年前の延徳三年(1491)のころ、
津江城主信安が中津江村宮園の梅野神社境内に植えたものと伝えられています。
 
そこで今回は、日田杉のルーツを探しに、中津江村に行こうと思います。
そして、杉を中心とした林業のこれまでを振り返り、これからを考えたいと思います。
この日は、林のこと木のことなど、わかる範囲でお伝えします。
杉に少しでもご興味ある方はぜひご参加くださいませ。
 
昼食は、「もくたろ」にも掲載された「つゆ草」店主、愛子ちゃんに腕を奮って頂きます。
高菜、こんにゃく、ごぼう、里芋、椎茸、そば、放し飼い地鶏の卵…などなど、
素材のほとんども手作りの手料理です。ご期待下さい。
 
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【日時】2009年8月9日(日)10:00~

【場所】大分県日田市中津江村

【集合場所時間】
「木の花ガルデン」駐車場(日田市大山町東大山)に10時

【参加費】会員2,000円 会員外2,500円(昼食代・資料費)

【申込締切】8月6日
 
【スケジュール】
10:00~集合
10:30~上津江の山を散策
      (数多くの杉品種が植林される試験林、100年生の美林など)
12:00~特製民家昼食:「つゆ草」 
15:00~宮園津江神社の杉並木見学(樹齢500年という巨木群約30本)
16:00~伝来寺庭園見学…九州最古の庭園(枯山水)。1338年頃造営されたと伝えられる。
 
【問合せ先】
日本民家再生協会 九州沖縄地区委員会
福岡市大手門3-7-13 エステート芳賀2階
TEL &FAX : 092-725-8240 (城戸まで)
 
【案内人】
杉岡世邦 
木挽棟梁 (有)杉岡製材所専務 雑誌「もくたろ」筑後川特集を企画
JMRA九州運営委員長  http://sugiokatoshikuni.com.com

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2009年 5月 29日

子どもたちの製材所見学

カテゴリー イベントのご案内

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昨日、地元の小学2年生が工場見学に来てくれました。
写真は何をしているところだと思いますか?(答えは下に)
 
 
毎年この時期になると、2年生や3年生が見学に来てくれます。
おかげさまでこちらも大分慣れてきました。質問は大体こんな感じ・・・^^
 
1. どんな品物をつくっているのですか?

2. いつから製材所をやっているのですか?

3. 木はどこからやってくるのですか?

4. 木はどこに行くのですか?

5. どうして久喜宮(くぐみや)には、製材所が多いのですか?

6. ここにはどれくらいの木がありますか?
 
小さいと侮ってはいけません。みな本質を突く良い質問をしてきますよ~^^
  
「山に生えている木はどんな形をしてますか~?」
「まる~!!」
「そうだね。じゃこの家に使っている木はどんな形してる?」
「しかく~!!」
「そうだね。どこで丸が四角になってると思う?」
 
だいたいこれで1番はOK。
次2番。
 
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「はい。このお山の写真を見てくださ~い。
これはおじさんとこのお山だよ。ここには55歳の木が生えています。
今から55年前にこの山の木を伐って、この家を建てたんだよ。
そのとき植えたのがもうこんなに大きくなっています。
おじさんのおじいちゃんが、このお家を建てたときに
ここで製材所を始めたんだよ。」
 
そして3番。
「木はどこからやってくるのか、もう知ってるでしょ~?」
「は~い!おやま~。」
「そうだね。じゃぁ、どうやってやってくると思う?」
「トラック~?」
「そう、そのとおり!でも昔はそうじゃなかったんだよ。
木は水に浮くと思う人手を上げて?じゃぁ沈むと思う人?
どっちが正しいかなぁ。はい、これを見て~!」
  
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↑写真・・・「筑後川を道として 日田の木流し、筏流し」(竹島真理著/不知火書房)より

(この本のレビューをアマゾンに投稿しています。)

 
「おお~木が浮かんでるっ!!」
「そう。^^これはみんな知ってる筑後川の昔の写真だよ~」
 
「さきに5番の質問に答えるね。
 昔はこうして木を、川に流して運んでいたので、
 山に木がたくさん植わっている筑後川が流れるところには
 自然と木がたくさん集まってきました。それで、
 その木を使っていろんな物を作る仕事をしている人たちが多いんだよ。」
「へぇ~」
「これは何?」「つくえ~」「何で出来てる?」「き~」「そうだね。」
「じゃこれは?」「ほんだな~」「何で出来てる?」「き~」
「じゃこれは?」「まど~」「何で出来てる?」「き~」
「じゃ、、、、」
 
と手当たり次第に木ばかりの私の事務所を指さします。^^

そして4番。
これは、特集していただいている雑誌を中心に見てもらいます。
(それでも、ぜんぶで70ページほどあるので・・・^^)
 
最後6番。
「それじゃみんなで、これから工場を見に行こう!」
 
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「はい、全部見てもらったけれど、何軒分くらいの木があると思う?」
「10軒くらいの人?じゃあ20軒の人?まだまだ30軒っていう人?
 そんなことはない50軒はあるぞ、という人?いやいや100軒はる、という人」
 
「はい、だいたい今見てくれたもので50軒くらいの木がありま~す。」
「うわ~」
 
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ってな感じで説明していくのです。
これが3年生になると、木と鉄を触らせて、木の特質を鉄と比較しながら
肌で感じてもらうことにしています。
詳細は、3年生が来てくれた時にでもアップすることにしますね。
 
**************************************** 
さてさて、最初の質問の答えですが、正解は「年輪を数えている。」でした。
 
数える前、その木がおおよそ何歳であるか、手を上げてもらった後に始めます。
「い~ち、に~、さ~ん、、、、^^」
子どもたちの事前予想では、
60歳が20%、70歳10%、80歳10%、100歳60%でしたが、
皆で最後まで数えると、124歳であることが判明しました。

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2009年 5月 22日

矢部川の廻水路システムめぐり

カテゴリー イベントのご案内

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川絵図(星野川との合流点付近、県立柳川古文書館所蔵より部分転写)
  
江戸時代 久留米有馬藩と柳川立花藩は水争いを避け、
少ない水を有効に活用する方法を編み出しました。
現在も行き続ける廻水路システムとは・・・
 
地球規模で水不足が懸念される中、画期的な用水の利用方法を学びます。
また、今年1月に国伝建地区に答申された黒木町中心部も見学します。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/90120

日時  6月21日(日) 10時集合  雨天決行
 
集合場所 黒木町 学びの館   
http://www.citydo.com/prf/fukuoka/area_chikugo/kenbun/rekishi/kurogi001.html
 
地図はこちらです
http://www.mapion.co.jp/c/f?uc=4&pg=1&ino=BA386485&grp=museum
  
昼食は地元で評判のお蕎麦屋さんへご案内します。
「そば茶房 温人(おんじん)」
http://www.sobasabo-onjin.com/ 
 
あぜ道を歩ける服装でお願いします。

会費2,000円(昼食代+資料費)
 
締切は 6月10日  です 。

主催:日本民家再生リサイクル協会 九州沖縄地区委員会
福岡市大手門3-7-13 エステート芳賀2階
(株)簑原アメニティデザイン内
TEL &FAX : 092-725-8240

********************************************
当日、廻水路システムを案内していただく予定の馬場さんのホームページです
廻水路システムの歴史や内容が詳しく書かれています。
http://www.wing8.com/dcity-yame/mu/baba/index.html

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2009年 4月 14日

「筑紫次郎の家」見学会のご報告

カテゴリー イベントのご案内

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前回はたくさんのコメントありがとうごいざました。
今日は、「筑紫次郎の家」建物完成見学会のご報告をさせていただきます。
せっかくですので、写真を中心にやってみたいと思います。^^

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リビングルームにてオープンキッチンを見る
 
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ウッドデッキよりリビングルームを振り返る
 
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階段室よりリビングルームと一繋がりの和室を見る
 
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階段室より軒下を見る
 
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景色が眺められる風呂&脱衣場
 
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洗面室からトイレ
 
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寝室 トップライト(天窓)から入る光
 
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最後に棟上げのときと同アングルにて。^^
 
おかげ様で見学会はたくさんの方々にお越しいただいたようです。
昨日、建築工房悠山想主宰、宮本繁雄親方よりメールをいただきましたので、
そのまま引用し、ご報告に代えさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
(親方お疲れさまでした!^^)
 
*******************************
 
杉岡様へ。

完成見学会の報告です。

約40組、約100名余の来場者でした。

星野という地域の魅力もあり、家族でお見えになりました。

ほとんどがOB客ですが、他に学生、設計者の来場がありました。

悠山想にての最初の施主の方も来場されました。

昨年、病気にて車いすの生活となられたのですが、

不自由な体をおして来て頂き感動しました。

20年経ってもまだ新鮮ですとの言葉をかけてもらったのです。

自分の仕事を応援して頂きました。

昨日は、私を応援する為にかけ付けてくれた人達ばかりでした。

皆さんから元気をもらいました。

アンケートの中で、私が気になっている事を指摘されていましたので、抜粋します。

「国産材の家は、杉が多く、野趣あふれる感じ(木がうるさい)が苦手ですが、

こちらは上品で良いと感じました。」

この事は、私も感じていまして、産直の家とか、伝統の家とか、名を打った場合

木を沢山使えばそれでよしみたいなところがあります。

疲れるデザインになる傾向が多いのです。

昨年、民家塾にて訪れた池田武邦先生の邦久庵は伝統的な茅葺き民家ですが、

これは上品でした。

この差は何かと問えばの話になるのでしょうが、

森林総研の宮崎良文先生にいきつくかもしれませんし、

「縄文の遺伝子」は「木」だけではなく、木にも色々あるし、

土もある、火もある、「森の生活の遺伝子」なのでしょう。

 

杉岡さんへの御礼。

杉岡さんが背中を押してくれましたので、

見学会を催すことが出来ました。

OB客が多く、同窓会の雰囲気でした。

本当に同窓会をやろうかと思いました。

悠山想にて、家を建てたという共通項だけの同窓会です。

皆さんから元気を頂きました。

色々と御尽力くださり、ありがとうございました。

星野の空と新緑のように、心さわやかです。

宮本拝

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2009年 4月 08日

「筑紫次郎の家」 建物見学会

カテゴリー イベントのご案内

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(今から5か月前、上棟日の星野村W邸)
 
今週末の4月12日(日)10時~17時、福岡県星野村にてW邸の完成見学会が催されます。
この家は、3月12日創刊された季刊誌『もくたろ』にも建設現場が紹介されています。
棟梁である建築工房悠山想(ゆうざんそう)の宮本繁雄さんは、私の「木挽棟梁」の名付け親であり、
伝統構法の師匠であり、筑後川流域の木と土と職人でつくる筑紫次郎の家の協働者でもあります。
  
「筑紫次郎の家」のことを少しご説明しますと・・
筑紫次郎(つくしじろう)とは筑後川のこと。
つまり、筑後川流域の素材と職人技術による家づくり、を目指しそう呼ぶことにしました。
基本的な考え方は九つあります。

一、「木の家」の普及
二、増改築にも「木」
三、「スギ」の活用
四、地元の材で、地域・地方を活性化
五、職人技による伝統構法
六、床、建具も木、壁も自然素材で
七、土間、縁側をつくる
八、薪ストーブ、囲炉裏を取り入れる
九、太陽熱の恩恵を取り入れる

(詳しくは、こちらをご覧ください。)
  
宮本さんとは、お付き合いして8年ほどになりますが、
これまで悠山想の完成見学会が開催された記憶がありません。
今年は悠山想設立20年目という節目にもあたるようですし、
親方も気合が入っているのでしょうね(笑)
 
最後に・・・
宮本さんからいただいた案内状の一部を抜粋しご紹介します。
 
「このたび20年目の節目とし、これからを目指す思いの中で、
「星野」にて完成見学会を催すことと致しました。
施主であるWさんとは、飲み友達、遊び友達で、
気持ちよく会場を提供して頂きました。
星野における現代民家と思っているのですが、どうでしょうか。
星野は良い所です。よい季節です。足をのばしてみてください。
 
12日にお逢いできるのを楽しみにしております。
                               宮本繁雄」

現地地図などはこちらをご覧くださいませ。

悠山想の家づくりにご興味ある方は、↓「職人がつくる木の家ネット」の現場レポートをご一読下さい。
              古びない家とは? 建築工房・悠山想

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