アーカイブ 2016年7月

2016年 7月 26日

板倉建築の技術をつかって、再生を図る。


「くまもと新町古町復興プロジェクト」の鏑矢となるのか。
敷地内で唯一、形をとどめたこの土蔵を、修理して活用する計画がはじまろうとしている。
柱をはじめ、骨組みの劣化はけっこう進んでいる。
でも、ここに住む住人は、この建物を使いつづけようと決意した。
少しでもお役に立ちたい。
 

JR豊肥線、肥後大津駅前にある土蔵。4間×14間という広さがある。
 

北面の柱は腐朽と蟻害で全て末期的状況。建っているのが不思議なくらいに傾いている。
正直、初見では、残すことに肯定的な感情を持てなかった。
ところが、建物から少し離れたとき、まったく違うものが見えた。
この建て物がなければ、肥後大津駅前の風景は、
日本中どこにでもある新興住宅地とさして変わらないではないか・・
近視眼であったことに気づかされた。
 

肥後大津駅前の風景をただノスタルジックに残すのでなく、そこにあらたな活気を生み出したい。
駅前で「和氣(わき)」という古民家カフェを営む篠塚さんの思いに感動した。
http://ameblo.jp/f-waso/entry-11725581439.html

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2016年 7月 26日

西原村ちいさいおうち内覧会


7月23日、西原村「ちいさいおうち」の内覧会を開催しました。
 

 

お祓いには、英彦山の習わしに則り、西原村を流れる緑川の河口の海水を用いました。
 

「ちいさいおうち」は、屋根裏にも壁にも、あえて断熱材を入れていない。
断熱材を入れなければ、屋根裏は通常、サウナ状態となる。
ところがここは気持ち良い。風がぬけ汗がひいていく。
4畳の空間に5~6人もいるというのにである。
心地よい空間をつくる。それを導くのは断熱材ありきの外皮がすべてではない。
住まい手が選択できる余地を残すことが重要であるし、そもそも自然だと思う。

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2016年 7月 15日

ちいさいおうちプロジェクト第2回交流会 in 西原村&熊本市新町古町


6月26,27日にワークショップで建てられた板倉小屋は、
その後、仕上げ工事などが施され、7月23日に内覧会開催の運びとなりました。
「ちいさいおうちプロジェクト」の第2回交流会として、
内覧会と懇親会だけではもったいない、ということで、
西原村での内覧会の後、熊本市に場所を移してミニシンポジウムが開催されます。
熊本市では、スギ板倉の技術を活かした古民家の改修を模索する
「くまもと古町新町復興プロジェクト」も立ち上がりました。
そのPJについて高木冨士川計画事務所の宮野桂輔氏が報告します。
「ちいさいおうちプロジェクト」については、安藤邦廣先生、
九州大学の田上健一先生、知足美加子先生にお話しいただきます。
シンポの後は、同会場にて懇親会も企画しています。
参加費は、懇親会費用の実費にて調整中です。
ご参加される方は、杉岡までFBもしくはお問合せメールにてご連絡ください。
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ちいさいおうちプロジェクト第2回交流会 in 西原村&熊本市
日時 2016年7月23日(土)
◆第1部 ちいさいおうち 内覧会
場所 熊本県西原村村布田1964 番9
時間 13:00 ~ 14:00
 
◆第2部 ちいさいおうちの小さなシンポジウム
     『杉の板と、懐かしい未来へ』
場所 早川倉庫(熊本市中央区万町2丁目4)
時間 16時頃 ~
1. くまもと新町古町復興プロジェクトについて 宮野桂輔氏
2. 板倉と小屋のつくる震災復興 ―東日本大震災から熊本震災へ― 安藤邦廣先生
3. ちいさいおうちPJについて 田上健一先生
4. ちいさいおうちPJ ―山と木と水の文化― 知足美加子先生
   18時過ぎ ~「ちいさいおうち交流会」

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2016年 7月 03日

第1回板倉交流会「ちいさいおうち」プロジェクト

6月26,27日に開催した板倉小屋のワークショップは、
九州大学芸術工学研究院との協働プロジェクトとなり、
熊本震災支援・庭先避難のための「ちいさいおうち」プロジェクトとなりました。
2日間の様子を簡単にご紹介します。
 

8畳+ロフト4畳の板倉の小屋をつくるための木材(全量)
 

建て方はじまり。30ミリ厚のスギの本実(ほんざね)板パネルを、120ミリ角の柱の間に落し込みます。
 

棟上げまで約1時間という素早さ。
 

防火構造にするため、30ミリのパネルの上に、24ミリのスギ板を竪(たて)張りします。
斜め天井となる天井板にも30ミリ厚のスギの本実(ほんざね)板を張ります。
 

天井板の上に、120ミリ角の垂木(たるき)をのせて、屋根をつくります。
垂木で120ミリの空気層をつくり、その上にもう一度30ミリ厚のスギ板を張ります。
 

一日目は終了。
 

二日目は雨が降ったので、室内の床を張ります。下地も30ミリ厚のスギ板張り。
 

床下地張り終了。この上にもう一度、30ミリ厚のきれいなスギ板を仕上げで張ります。
 

雨により、外壁工事、屋根工事を残しましたが、二日目が無事終了しました。
当日のより詳しい報告は九州大学の「ちいさいおうちプロジェクトクト」HPをご覧ください。
 

ワークショップにご参加の皆さんです。ありがとうございました!

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