2009年 12月 31日
2009年を振り返って。
(福岡県志免町・一心寺本堂の上棟式)
今年も残すところ、あと一日となりました。
この一年を振り返りながら、今思っていることを今日は書き留めようと思います。
印象深いのは、昨年秋より参画した雑誌「もくたろ」が、
祖父の命日に創刊したことでしょう。
単に、木の家の良さをアピールするというのではなく、
木の家とは何か、木の家をつくるという営みとは何か、
といったダイナミックなテーマが、そこには展開されました。
筑後川を上流から下流まで辿りながら、木の流れを俯瞰しつつ、
衣食住の営みを追ったあの取材は、今も鮮明に記憶しています。
でも残念なことに「もくたろ」は、芽生えた直後の3月末、
編集長・入澤美時氏急逝により休刊となってしまいました。
私はこのとき、「編集」というものに改めて強い関心を抱きました。
伝えたいことがあっても、それを伝えるための「方法」を知らなければ…
ちょうどその頃、様々なご縁が重なり、思わぬ行動に導かれました。
松岡正剛氏が校長をつとめるISIS編集学校に入門したのです。
そしてその一月後、西日本新聞『食卓の向こう側』編集委員の
佐藤弘さんよりコラム連載のお話をいただきました。
おそらく、編集学校に入門していなければ、お断りしていたことでしょう。
なにせ、子供のころより国語、とくに作文が大の苦手。
そんな私が、毎週締め切りに追われながら文章を書くことなど、
逃げ出したに違いありません。
11月より、毎週記事を書かせていただくなかで、気づいたことがあります。
それは、何かを伝えるために書いている、なんておこがましいということ。
今はむしろ、自分が伝えたいこととは何なのか、探りまとめる手段として書いています。
とはいえ、辛いものはつらい(笑) 読者の励ましが、今は一番のごちそうかなぁ。
「文章が上手い下手はどうでもよか。要は伝えたいことがあるかどうか。」
佐藤さんは、こう言って励ましてくれますし、
拙文でも原稿を投げ込めば、推敲のプロが手直ししてくれます。
またとない機会ですから、ここが踏ん張りどころ、
木のアピールに取り組みつつ、思考を深めたいと思います。
(一心寺・本堂にて)
ブログ更新をさぼっていたので、最後に、11月の終わりにあった嬉しい出来事を。
福岡県志免町に移転新築される安穏山・一心寺本堂が棟上げされました。
九州の杉のイメージを覆し、安物ではない、杉の使われ方を提案したい、
今回はそんな思いを表現できる、またとない機会をいただきました。
杉の中でも、ヤクノシマという品種で統一し、二か所の山からそろえました。
100年以上の目細な杉の赤身材は、猛々しい表情です。
来春には完成しますので、多くの方に見ていただきたいと思います。
さて、来年はどんな年になるのでしょうか。
経済評論家は、悲観論の方が多いようですね。
私の会社もこの二カ月ほどとても苦戦しています。
来年を楽観視できるような状況にありませんが、
それでも来年は、チャンスだと思いたい。
パラダイム・シフトが起こるとき、
潮目が変わる時期だと感じるのです。
○○してもらえない、と嘆いていてないで、
自分に何ができるのかを考え行動しようと思います。
協働しましょう!