2009年 7月 25日
三浦梅園と杉
先週末は、豊後(大分)の国東半島へキャンプに行きました。
1日目は晴れましたが二日目は雨。
子どもたちには残念な、でも、私にとっては恵みの雨となりました。
というのも・・・
雨のおかげで念願の三浦梅園邸に行くことができたのですから。
三浦梅園は江戸時代の思想家であり、自然哲学者であり、職業は医者、豊後の三賢人として知られています。
私が梅園という存在を知ったのは10年ほど前、
とある木材市場にて「梅園お手植え」と語られた杉の木を見たときのことでした。
樹齢250年といわれるその木は、姿形といい、色といい、年輪のつまり方といい、
めったに見ることのできない、それはそれは素晴らしい杉の木でした。
(庭にそびえるこの杉もお手植えなのでしょうか?ちと若い気もしますね、^^)
今年の4月18日、その名前を再び意識することになりました。
「ぼくの九州同舟制」と題した松岡正剛氏の独演会で耳にしたのです。
日本には「日本の心のルーツ」がある。
我々は記憶の奥に共通するあるものを持っている。
それを独自に体系化した天才、それが三浦梅園だ。
概ねこのような表現であったと記憶しています。
それ以来、三浦梅園をもっと知りたいと思っていたのでした。
梅園の旧邸宅を見学した後、隣接する資料館へ入館し、
3本のビデオを子どもたちと一緒にゆっくりと視聴しました。
タオイズムを元にした自然観と宇宙観、そして哲学に触れることができました。
帰りに初筆復元版の「玄語」(5千円也)を購入。
難解な書物として有名な本です。もちろん全く歯が立ちません。
そこで解説本「三浦梅園」(中公バックス)を密林にて購入とあいなりました。^^
どこまで噛み砕けるかまったく自信ありませんが、これも何かの縁、
とにかく口に入れてみることにしました。^^
今日はなんだか、他愛もない話ですみません(笑)
ご興味のある方はこちら↓もご一読下さい。^^
松岡正剛 千夜千冊 第993夜
三浦梅園 「玄語」
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0993.html
また、日本情緒あふれる素敵な場所ですね。
お写真もきれいです。
≫タオイズムを元にした自然観と宇宙観、そして哲学に触れることができました。
壮大で深いですね。
神田明神パワースポットツアーにて、杉岡さんからご説明いただいた巴が浮かんでまいりました。^^
また、お話をお聞かせ下さいね♪
大変、興味深いお話です。
日本人の心のルーツを体系化した・・・
そんなことが出来ているなら、日本の未来は明るいではないですか!!!
杉岡さんの解説が待たれます!!
深山さま、
この家は梅園自身が設計した家だと聞きました。
国東半島のほぼ真ん中に位置し回りは山、山、山(笑)。
旅に三度出た以外、梅園はここに暮らしたそうです。
だからこそ、独自性の高いものが生まれたのだと思います。
巴かぁ・・・(笑)
それもたしかにコレクティブ・ブレインですね!
ショコリン、
>心のルーツ
を松岡正剛氏は、コレクティブ・ブレインと呼んでいました。
Surf Roomという方のブログの説明は結構わかりやすいです。
(以下引用)
コレクティブ・ブレインとは、「集合脳」のような意味で、
ある集団がひとつの観念を共有しているということ。
民族、国家のような大きなものから、地域、会社など小さな組織まで、
必ずコレクティブ・ブレインを持ち合わせている。
組織と組織のぶつかりあいは、互いのコレクティブ・ブレインの優劣を付ける、観念戦争でもある。
その最も顕著で激しいものが宗教戦争だろう。
興味深いのは、多神教の場合、争いに勝った方が負けた方の神々を追い落とし、
神々の系譜を再編纂する現象が共通で見られるということ。
以前の神を並列化したり、悪神として設定したりする。
神話の編纂によって新しい秩序が形成されていく。
市場でも同じような現象があるのだろう。
企業風土や企業哲学がコレクティブ・ブレインで、
それが市場でぶつかりあう結果、優位な観念により他の観念が淘汰されたり、
吸収されたり、悪とみなされたりしていくわけだ。
非常に移ろいやすいものであるけれど。
念願の場所に行かれて、ラッキーでしたね♪
>日本には「日本の心のルーツ」がある。
>我々は記憶の奥に共通するあるものを持っている。
>それを独自に体系化した天才、それが三浦梅園だ。
なるほどぉ。。
なかなか私には理解が難しいのですが(汗
奥行きのある、深い内容のようですね。
杉岡さんの、哲学を追求する、
その探求心!素晴らしいです☆
>松岡正剛 千夜千冊 第993夜
>三浦梅園 「玄語」
読んじゃいましたよ・・・
いったいどういう人なんでしょうねぇ。
時間の経過を伴うプロセスの表示が(しかも3Gで)
必要な概念を400年前の江戸で考えていた???
絶対「上の世界」とか「宇宙意識」みたいなものと
つながってたんだと思います。
夢の中とか、意識をどこかに接続するとかして、
コンピュータを使わないと表示できないような映像を
見ていたのではないでしょうか??
杉岡さんの魅力的な説明を読んで「読みたい・・・」になっておりますが
歯がボロボロになってしまうかも(笑)
波月ゆみさま
コメントありがとございます♪
>哲学を追求する、その探求心
あまりこの辺に踏み込みすぎて
マニアックな世界にひとりぼっち、
というのも怖い気がしますが・・・(笑)
最近はまっています。^^
Dream Writerさま
読んじゃいましたか・・・(笑)
>絶対「上の世界」とか「宇宙意識」みたいなものと
>つながってたんだと思います。
宇宙の叡智と繋がっていたと私も思います。
昨日Dream Writer さんにメールした
中公バックスの「三浦梅園」に関する補足を以下紹介させて下さいね!
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松岡正剛独演会のとき、氏は三浦梅園と合わせ
「横井小楠がわかれば日本がわかる」
と断じました。
その横井小楠に迫ったのが松浦玲の「横井小楠」です。
松岡正剛の千夜千冊 1196夜 松浦玲「横井小楠」
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1196.html
その松浦玲が、中公バックスの「三浦梅園」の付録書評を書いています。
「梅園には、アジア型自然哲学の極限のようなものがあるので、
これを究めることによって別の展望が開けるのではいかと思っていた。
1960年代の半ばから後半にかけて、かなりの時間を梅園に注ぎ込んだ。
しかし私は、60年代と70年代の境目ぐらいで、梅園に見切りをつけた。
私の手に負えないということと、ここからは新しい展望が出てこないという
ことと、その二つがいっぺんにわかってしまったのである。私は同じころ
並行して手がけていた横井小楠に集中し、それから十数年経った現在でも、
小楠に集中したことの延長線上で勉強を続けている。
私が梅園を放棄したあとで、本格的に梅園にとりくんだのが、畏友山田慶児である。
(中略)
山田慶児は、とうとう三浦梅園をねじふせてしまった。三百ページに近い
異例に長大な解説を読んで、やはり凄いヤツだと、月並みな表現ながら私は感嘆した。」
松浦先生にそう言わしめた中公バックスの「三浦梅園」の定価は1800円。お安いですよね~(笑)